なぜ足が臭い? 原因と臭いやすい人の特徴を知って正しく対策
更新日:2024年12月13日

スニーカーやパンプス、ブーツなどを履いて長時間すごしていると、靴のなかが蒸れて嫌なニオイがすることはありませんか。また、外出先で靴を脱ぐとき足が臭くないか気になってしまうことも。ここでは、足が臭くなる原因や臭くなりやすい人の特徴、ニオイ対策などを紹介します。
足が臭くなる理由
足が臭くなるのは、皮膚に存在する常在菌が不要な皮脂や角質などを分解する過程で「イソ吉草酸(いそきっそうさん)」や「酢酸」などの物質を生成するためです。
汗そのものにニオイはほぼありません。
しかし、靴下や靴を履くことで足が蒸れて湿気がたまると雑菌が繁殖し、いわゆる納豆やチーズのような、酸っぱい強烈なニオイが発生します。
足が臭くなりやすい人の特徴
足が臭くなりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。
足裏に汗をかきやすい
足の裏に汗をかきやすく蒸れやすい人は、注意が必要です。
足用の消臭スプレーや中敷きなどを使うことで、ニオイや汗を抑えることができます。
しかし、常に多量に汗をかいたり、異常なほど湿ったりするなど日常生活に支障がでる状態が続くようなら、一度医療機関を受診することをおすすめします。

角質がたまっている
角質をためたままにしていると、雑菌が繁殖しやすくなります。
足の常在菌が皮脂や角質などを分解する過程でニオイが発生するため、こまめに洗い、清潔にしておくことが大切です。

ストレスを感じやすい
足が臭くなる原因として、ストレスが考えられます。急に足が臭くなったと感じる場合は、その可能性があるでしょう。
ストレスによって自律神経が乱れると汗をかきやすくなり、多量の汗によって雑菌が発生しやすくなるためです。
緊張や不安を感じているときも、汗が出やすくなります。

蒸れやすい靴を履いている
男性は革靴、女性はパンプスや冬にブーツなどを履いていると靴のなかに熱がこもって蒸れやすくなります。
蒸れやすい靴に、汗を吸収しにくい化学繊維で作られたストッキングやタイツを合わせると、さらに蒸れてしまうことに。
また、サンダルも裸足で履くため、靴底の素材によっては汗を吸いとらず臭くなりやすいようです。

靴を衛生的に管理していない
毎日足を清潔に洗っていても、靴自体に雑菌が繁殖していると、ニオイの原因に。靴を衛生的に管理しないと、ニオイが発生します。
一日履いた靴は汗で湿った状態のまま放置せず、しっかりと乾燥させてください。
内側まで完全に乾かしてから靴箱に収納しましょう。

サイズの合わない靴を履いている
サイズの合わない靴を履くうちに、足が臭くなる場合があります。
特に小さめの靴は足と靴の間に隙間が生まれず、通気性が悪くなることで湿気がたまりやすくなるからです。未就学児や小学生のお子さんの足のニオイが気になったら、靴のサイズが合っているか確認してあげてください。

今すぐ改善したい!一瞬で足のニオイを消す方法
外出先で足が臭うと、すぐにでも対処したいですよね。
そんなときは、アルコール除菌シートや足用のデオドラント製品を使ってニオイを消しましょう。
選ぶ際は、なるべく殺菌作用のあるものがおすすめです。
足のニオイ対策① 足のケア
足のニオイ対策は何をすればよいのでしょうか。
ここでは、足のケアについて紹介します。
正しい足の洗い方 石鹸は「アルカリ性」のものを
アルカリ性の石鹸は「イソ吉草酸(いそきっそうさん)」や「酢酸」の嫌なニオイを中和してくれます。
すぐに実践できる足の洗い方を紹介しますので、参考にしてください。
① 足をお湯につけて温め、角質を柔らかくする。
② 石鹸を泡立てて足全体をやさしく洗う。
③ 角質がたまりやすいかかと部分や、汚れが入りこみやすい指や爪の間を重点的に洗う。
④ 石鹸を洗い流したらタオルで水分をしっかりと拭きとる。

「重曹」や「ミョウバン」で低コストに
重曹やミョウバンはどちらも白い粉状で、よく似ています。
弱アルカリ性の重曹は、酸性のニオイや汚れに効果が期待できます。
足をきれいに洗ったあと重曹を溶かしたお湯に足をつけおきし、しばらくしてから水でよく洗い流してください。
また、殺菌や消臭、制汗作用があるミョウバンもおすすめ。
ミョウバン水のスプレーを作り、足や靴、靴箱などに吹きかけておくだけでニオイを抑えてくれます。
作り方はとても簡単です。
【ミョウバン水の作り方】
① 水道水1.5リットルにミョウバン50g(水500mlに17g)を入れ、よく振ってミョウバン水の原液を作ります。
② ミョウバンがよく溶けるまで2日?3日ほど置いたら完成です。
③ ミョウバン水を制汗剤として使う際は原液をスプレー容器に入れ、水道水で10?20倍に薄めてください。
参照:健栄製薬株式会社「汗や臭いを抑える!焼ミョウバンの力」
ミョウバン水は冷蔵庫に保管し、1週間~10日ほどで使い切るようにしましょう。
どちらも低コストで手軽に試せる方法です。
爪や角質ケア も大切
雑菌は爪あかも好んで繁殖するため、長いまま放置した爪は足が臭くなる原因にもなります。
爪が伸びてきたらこまめに切って、清潔にしておくことが大切です。
角質もたまってしまうと雑菌の住みか、臭いのもととなります。
さらにザラザラになったかかとをそのままにしていると、ストッキングも伝線してしまいます。
きちんとケアをしましょう。

ちゃんと洗っているのに、足が臭い! なぜ?
毎日お風呂に入って足をきちんと洗っているのにニオイが取れない場合、水分が拭きとりきれていないことも考えられます。
洗ったあとは、足をよく拭いて乾燥させるようにしましょう。
また、雑菌は皮膚の表面だけでなく、角質層や爪の下といった深い部分にも存在します。
ニオイのもとを作らないためにも、殺菌成分のある石鹸で足を丁寧に洗い、爪切りや角質除去などのケアをしっかりと行なってください。

足のニオイ対策② 靴の選び方・保管方法
足そのもののケアだけでなく、靴の選び方やケアを適切にすることでもニオイ対策ができます。
きちんとケアをして、いつも気持ちよく履ける状態にしたいですね。
通気性が良く、サイズの合った靴を選ぶ
靴は通気性がよく、自分のサイズに合った快適な履き心地のものを選ぶようにしましょう。
スニーカーの場合、メッシュやキャンバス生地などの素材がおすすめです。
サイズが合わない靴を履くと熱がこもり蒸れやすくなります。また、足と靴がこすれて角質がはがれやすくなるほか、指や爪が変形するなど、足のトラブルにつながる恐れがあります。
一日履いた靴はしっかり乾燥させる
一日中履いた靴は、しっかりと乾燥させて湿気を取りのぞいてください。
帰ってすぐ靴箱に収納するのではなく、風通しのよい場所で乾燥させましょう。
靴をローテーションして履く
毎日同じ靴を履くのではなく、何足かをローテーションして履くのがおすすめです。
乾燥がじゅうぶんできていない状態で靴を履きつづけると、雑菌が繁殖してしまい、足にもニオイが移ってしまうことに。
靴を一日以上休ませることでニオイを軽減し、靴も長持ちします。
消臭グッズでニオイを除去する
靴箱の消臭にも気を配りましょう。
定期的に靴箱を開けて空気の入れ替えをし、消臭グッズを置いておくことで、靴からただよう嫌なニオイが除去されます。
靴に消臭スプレーをかけたり、消臭剤を入れておいたりするのもおすすめです。
定期的に洗えるとベター
洗えるタイプの靴は、やはり、定期的に洗うのが一番よいでしょう。
ここでは一般的なスニーカーの洗い方を紹介します。
① ひもや中敷きを取りはずしておく。
② バケツに水またはぬるま湯に靴用の洗剤を入れて、つけおきし、汚れを浮かせる。
③ ブラシを使って汚れを取りのぞく。
④ 洗剤をキレイに洗い流したら、しっかりと乾燥させる。
足のニオイ対策グッズを活用し、徹底的に予防
足の臭い対策に活躍する、消臭、防臭などをほどこした靴下や靴などをご紹介します。徹底的に予防しましょう。
5本指の靴下
足の指は隣同士がくっついているため、一般的な靴下を長く履いていると蒸れてしまうこともあります。
5本指ソックスなら指を1本ずつ包みこむ構造になっており、指と指の間の汗も布が吸収します。また、足指が開いて通気性もよく、快適に過ごせるでしょう。
消臭、抗菌防臭加工をほどこしている素材を選べば、嫌なニオイを軽減してくれます。
蒸れにくいこだわり設計の靴下
蒸れにくい靴下を履きたいけれど、5本指ソックスのデザインに抵抗がある人もいるのではないでしょうか。
そんな場合には、一見ふつうの靴下に見えて、つま先は5本指の構造をしたこだわり設計の靴下がおすすめ。
足指の蒸れをしっかりとケアし、一年中快適にすごせます。
ストッキング
ストッキングはナイロンやポリウレタン素材が多いため、汗を吸収しにくく長時間履いていると蒸れてしまいやすいものです。
なるべく抗菌防臭加工を施したストッキングを選んで、ニオイ対策をしましょう。
くわえて、足用の消臭プレーや吸収、消臭効果が期待できる中敷きなどを組み合わせれば、よりニオイを軽減できます。
足指の汗取りカバー
足裏のなかでも、特に足指の付け根周辺は汗をかきやすい部分です。
汗取りカバーを使うと足指の汗がしっかりと吸収され、足指の蒸れや不快なニオイを防ぐことができます。
装着した上から靴下やストッキングを履いてもOKです。
足指にフィットして脱げにくく、短めの丈で靴から見えにくいため、素足でパンプスを履くときにも大活躍します。
フットグルーマー
フットグルーマーを使って、お風呂で手軽に角質ケアをしましょう。
ブラシの先端にスクラブをコーティングしているものを使えば、角質が取れてかかともツルツルに。
指の間にブラシがしっかりと入るため、手で洗いにくい部分の汚れも落としてくれます。
スリッパ
デスクワークの人は社内でスリッパに履き替えておけば、そのあいだに靴を乾燥させることが可能です。
ただ乾燥させるのではなく、消臭スプレーや活性炭を使った消臭剤などを靴に入れておくと、よりニオイ対策になります。
布団乾燥機
雨で靴がぬれたときや靴を洗ったあと、なかなか乾かないとき場合は布団乾燥機の使用がおすすめです。
靴のなかまでにしっかりと風が入るようにして乾燥させてください。
レインシューズで足を濡らさない
また、梅雨の時期は天候に応じてレインシューズを履き、足をぬらさないようにすることが大切です。
デザイン性に優れたレインシューズを選べば、雨の侵入を防ぎながらおしゃれを楽しむことができます。
それでもしつこいニオイ 病気の可能性は?
どんなに足のニオイ対策をしても改善されない場合、病気ではないかと心配になることも。
また、角質が厚いケースは水虫や足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)、あるいは足以外の病気が原因かもしれません。
気になる人は、一度皮膚科や足の専門病院に診てもらうことをおすすめします。
足のニオイにもう悩まない! 気持ちの良い毎日を
足のニオイは原因と対策を知ることで改善されることがあります。今回ご紹介した方法をいくつか組み合わせることで、ニオイの原因を断ち、気持ちの良い毎日がすごせますよ。また、いろいろと試しても改善しない場合は、病気の可能性も考えられます。一度病院を受診しお医者さんへ相談してみてください。
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