いびきの原因と対策は? いびき防止グッズを使った対処法
更新日:2022年5月23日

睡眠中のいびきは、周囲の人だけでなく、本人の身体にも負担がかかっています。いびきの原因やいびき対策を紹介します。
「一緒に寝ているパートナーのいびきがうるさくて眠れなかった」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
いびきをかいている本人は睡眠中なのでわからないことも多いと思いますが、時に、自分のいびきに驚いて、目が覚めてしまうということもあります。
いびきは本人にとっても一緒に寝ている人にとっても、睡眠を妨げる大きな問題です。
いびきの原因はなにか? いびきの防止法は?
ご自身のいびきに悩んでいる方、周囲の人のいびきに悩まされている方も、ぜひ参考にしてください。
いびきの原因は、睡眠中に気道がせまくなること

せまいところを抜けるから
いびきとは、睡眠時の呼吸に伴う、異音、大きな音のこと。睡眠中に何らかの原因によって気道が狭くなることによって、引き起こされます。
狭いところを空気が通ることで、粘膜が振動して音がでます。窓を全開で開けていても風の音はしないのに、細く開けておくと通り抜ける風がヒューヒュー音をたてることがありますよね? それと同じようなものです。
気道が狭くなる理由はいろいろあり、人によっていびきの原因も変わってきます。
身体の特徴によるいびき
●肥満や二重あご
太っている人はいびきをかきやすいというイメージを多くの人が持っていると思います。確かに肥満はいびきの原因の一つなのですが、重要なのは首回りの脂肪です。身体は痩せていても首回りが太く脂肪がついている人、二重あごの人は要注意です。
首回りに脂肪がつくと舌を支える首回りの筋肉が衰え、寝ている時に舌が喉に落ちて気道を狭くしてしまいます。
●あごが小さい
食生活の変化で硬いものを噛む習慣が減ったことで、あごが小さい人が増えてきています。このあごが小さいというのもいびきの原因になります。
噛む力が低下することであごの周りの筋肉が弱くなり、舌を支えることが難しくなり気道が狭くなってしまうのです。
●扁桃腺肥大
扁桃腺はのどの奥の両サイドにあるリンパ組織であり、これが大きくなった状態を扁桃腺肥大といいます。
子供のころは生理的現象として肥大していますが、中学生くらいまでには小さくなります。また、大人になっても遺伝的に扁桃腺が大きい人、風邪や病原体の侵入などにより扁桃腺が腫れる場合もあります。
肥大した扁桃腺が周囲の器官を圧迫することで、いびきをかきやすくなります。

二重あごの方は要注意です
体調が原因のいびき
●鼻づまり
鼻がつまっていると鼻呼吸が難しくなり、寝ているときに口呼吸になってしまいます。口呼吸は、鼻呼吸よりも気道が狭くなり、いびきの原因になります。
●アルコール
お酒を飲み過ぎた日によくいびきをかくという経験をされた方も多いと思います。アルコールには筋弛緩(きんしかん)作用があり、全身の筋肉が緩みます。酔ったときに身体がリラックスした感じになるのはそのためです。
当然のことながら筋肉の緩みによって、睡眠時に舌が喉に落ち、気道を狭くしてしまうのです。

深酒はいびきの原因になります
女性の場合はホルモンの変化が大きく影響
いびきをかく人の割合は、男性の場合は年齢による大きな変化はありませんが、女性は年齢が上がるにしたがっていびきをかく人が増えていきます。
これは女性ホルモンの減少が大きな要因です。女性ホルモンには舌を支える筋肉を緊張させる作用があり、気道を確保しています。
しかし、更年期から女性ホルモンの分泌量が減少していくことで、気道を確保できなくなっていき、いびきをかくようになります。

女性は年齢とともに、大きく変化
子供のいびきは要注意
無邪気な子供の寝姿は家族に癒しを与えてくれますよね。でも、かわいい子供がいびきをかいていたら、ちょっと気をつけてあげてください。
子供も、風邪を引いた時や喉に病気がある場合、日中活動的に動いて疲れている場合や寝相が悪く変な寝姿勢になっている場合などに、いびきをかくことがあります。
しかし、慢性的にいびきをかくことはまれです。いびきは睡眠障害のサインでもあります。
いびきによって睡眠が浅くなり、しっかりした睡眠がとれないと、成長ホルモン分泌量に乱れが出るなどのケースもあり、成長途中の子供にとって睡眠障害は深刻なケースになる場合もありますので、慢性的にいびきをかくような場合は、病院で診てもらうことをおすすめします。

睡眠不足は成長に悪影響が
いびきに隠れている危険な病気を察知する

実は何か重大な事実が隠れているかも
「うるさいけど、我慢すればいいか。たかがいびきだし」と思っている人もいるかもしれませんが、いびきが重大な病気のサインということもあります。軽く考えるのはとても危険です。
いびきがサインの病気
いびきがサインとなって発見される重大な病気もあります。
●脳梗塞
脳の異常が原因で舌の周りの筋肉が緩みいびきをかくというもので、声を掛けて起こしても意識がない場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
●睡眠時無呼吸症候群
テレビなどで紹介され、今では知っている人も多いと思いますが、睡眠中に無呼吸の時間があり一時的に呼吸が止まるというものです。いびきといびきの間に、急に静かになったりします。その時に一緒に呼吸も止まってしまっているのです。無呼吸の時間が長くなると命の危険もあります。
●甲状腺機能低下
甲状腺の機能が低下することで、いびきをかく場合があります。甲状腺機能低下症になると全身の代謝が低下し、身体的また、精神的にもさまざまな症状がでてきます。女性は年齢とともに甲状腺ホルモンの分泌が低下していくので、特に注意が必要です。
注意したほうがいい危険ないびきってどんなの?
いびきの原因はさまざまで、それほど心配のないものもあります。ですが、放っておいていいものというわけでもありません。特に、次のような傾向があったら、注意しましょう。
●今までいびきをかかなかった人がいびきをかくようになった
一時的であれば問題ありませんが、体調不良に陥っている可能性もあります。
●ペースが早い
いびきの頻度が早い、つまり呼吸頻度が高いということは、呼吸器に問題がある可能性があります。
●大いびき、往復いびき
大きな音が出る、息を吐くときも吸う時も音が出るいびきをかくのは、呼吸に大きな負担がかかっている状況です。継続すると、脳への酸素供給や、血圧にも影響が出てくる心配があります。
また、いろいろ対策を講じても、なかなか改善せず、長く続いているようであれば、身体への負担も蓄積していますので、一度診察を受けたほうが良いかもしれません。
寝ている間のことですので、本人にはなかなかわかりづらいので、ぜひパートナーが状態をチェックしてあげてくださいね。
いびき対策を考える。いびき防止グッズ、枕、効果的なのはどれ?

あごを引き上げて、自然に鼻呼吸にするマスク
いびきの原因はいろいろあるので、その対策も一つではありません。状況に合った方法を選んで実践してみてください。
まずは体型や体調の問題をクリアにする
肥満が原因のいびきなら、ずばり、ダイエットをして、余分な脂肪を落としましょう。いびきの改善だけでなく、良い食生活、運動習慣を身に着けられればこれに勝るものはありません。
鼻づまりなどがある場合は、身体をあたためて鼻の通りをよくする、あるいはきちんと病院に行って、鼻づまりの原因を突き止めて対処しましょう。
またアルコールを飲むときはほどほどに…。
いびき防止グッズを活用する
ダイエットや鼻づまりの治療は重要ですが、それなりの時間を要します。
すぐになんとかしたいという場合は、いびき防止グッズを活用するのも一つの方法です。
●マウスピース
首回りの筋肉が衰えたことが原因のいびきや、あごが小さいことで起こるいびきには、マウスピースが有効です。睡眠時に舌が下がって気道をふさがないように、あごの骨格や形状に合わせたマウスピースを使うことで、気道を確保できます。
マウスピースはドラッグストアで購入できるものから、歯科や耳鼻咽喉科で診察して作ってもらうものまでさまざまです。当たり前のことですが、自分の口に合ったものを使うことが大切です。
●テープ
鼻づまりが原因のいびきには、鼻に貼ることで鼻の通りを良くする鼻腔拡張テープが有効です。テープにもいくつか種類があるので、自分に合ったものを見つけてください。
一方で、鼻づまりが原因でないいびきの場合、口呼吸を制限して、自然に鼻呼吸ができるようにするテープやマスクもあります。
●マスク・鼻マスク
鼻づまりが原因のいびきの場合は、マスクをして寝ることで改善できることがあります。マスクの着用で口周りの湿気が多くなり鼻通りが良くなるためです。シルク素材でより保湿力の高いタイプのマスクもあります。
シーパップと呼ばれるもので、鼻マスク(CPAP)を装着することで、睡眠中に空気を送り込んで気道を押し広げていびきを防止します。ただしこれは、睡眠時無呼吸症候群の治療機器で、使用するためには医師の診断が必要です。
●アプリ
いびきをかくのは寝ている間のことなので、いびきをかいている本人の自覚は少ないものです。そうした寝ている間のいびきを確認できるスマホアプリがあります。
寝たときから起きるときまでのいびきをすべて録音し、「いびきスコア」として数値化し、いびきの要因や対策まで教えてくれるというものです。
一人で寝ている場合のいびきの状態を知ることもできますし、治療を決断したときに、録音内容を医師に聞いてもらうこともできるというメリットがあります。
自分に合った枕を見つける
仰向けで寝るより、横向きに寝るほうがいびきは防止できます。
しかし、人は寝返りを打ちますし、一晩中同じ姿勢で寝ることは困難です。
高すぎる枕は、仰向けで寝ているときに、あごをひいた状態になり喉が圧迫され、いびきをかきやすくなります。
理想の枕の高さは、横を向いて寝たときに、顔から胸までがまっすぐな線で結ばれているもの。鏡を横に置いて調べてみてください。
枕選びのポイントはこちらの記事も参照にしてください。
いびき防止グッズなどを上手に使って、快適な眠りを
いびきは、一緒に寝ているパートナーにも、本人にとっても、睡眠の邪魔になります。それどころか、継続するような場合は健康面にも問題が出てきてしまうものです。
いびきにはさまざまな原因がありますので、その原因を理解することがいびき対策の第一歩です。
原因や症状を把握し、まずはその状態に合わせた対策をとりましょう。
時にはいびき防止グッズなども上手に活用するといいですね。
それでも改善しないようであれば、放置せず、きちんと病院で診てもらうようにしてくださいね。
※記事内容については
医療法人社団グッドスリープ グッドスリープ・大森クリニック 院長 田原啓二先生に監修いただきました。
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